契約の基礎10

09 解除をするとどうなるのか
 
10 契約書を作成する目的
 
一部の例外を除き、原則的には双方の合意さえあれば有効な契約が成立します。ですから、契約を成立させるために契約書の作成が絶対に必要なわけではありません。しかし、日常的な細かい約束事などは別として、ビジネスの場においては、あらためて契約を結ぶ際に書類なしということはまずありません。
 
それでは、なんのために契約書が作成されるのでしょうか。出版社と作家との間に、「3本の記事を3万円で執筆する」という契約が結ばれた事例から、契約書の効果について考えてみます。
 
まず、書類を作ることによって契約内容の確認ができます。たとえば、作家は「1本につき3万円」だと思っていたのに、出版社が「3本で3万円」のつもりで依頼していたとしたら、後になってから大きな問題が発生してしまうでしょう。契約締結時に条件をきちんと記載することによって、このようなトラブルを避けることができます。
 
また、契約書はいざというときに重要な証拠となります。支払いの段階になってから出版社が「報酬は2万円のつもりだった」と主張して争いになったとしても、契約書に「3万円」と記載されていれば、作家のほうが圧倒的に有利です。
 
さらに、契約書があることによって債務の履行が促進されるという効果もあります。契約書があれば言い逃れはできませんから、出版社は報酬をきちんと支払うはずです。もちろん、作家も契約に従って記事を書き上げる努力をするでしょう。
 
このように、契約書を取り交わすことによって、トラブル回避の効果が期待できます。そのため、重要な契約を結ぶ際には契約書を作成するのが当然のこととされています。
 
11 契約書の形式

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