契約書よく読まずにハンコついて100万ほど損した気分に

開業直後から自作のWEBサイトでブログを書いてきたわけですが、昨年の8月にウェブ系の業者にリニューアルをお願いしたんです。でも、いろいろあって、そのサイトは実質的に閉鎖することにしました。
 「実質的に」と言ったのは、自分の意思ではまともに閉鎖することもできないからなんですね。しかも5年契約なので、2023年の終わりごろまで毎月の料金を支払っていく予定です。総額で150万円弱でしょうか。

いろんな意味でホントにお恥ずかしい話なのですが、せっかくなのでいきさつを赤裸々に語ってみようかと……
(もともとそういう芸風ですし)

1.契約まで

きっかけは一本の電話でした。SEOの営業とか、普段はまともに聞くことないんですけど、なぜかそのときは応じてしまったんですよね。
 「後で八王子まで行くので夕方に少しだけでも」と言われたので、「じゃあ、ついでに寄ってみてください」みたいな感じで面談の約束をしてしまいました。このときはまだ、「資料だけもらってバイバイ」くらいのイメージです。

約束の時間に営業さんが現れたのですが、話を聞いたらわざわざうちのために八王子まで来てくれたとのこと。それを聞いたら、さすがに資料だけもらって帰ってくださいとは言えませんでした。

でもって、営業トークを始めてもらったところ、私のブログは「インデックス数」というものがかなり多くて、八王子周辺の行政書士の中ではトップクラスなのだとか。たしかに、前は(ヒマだったので)更新頻度も高く、内容はともかく本数だけはあるんです。
 これまで同業者などから、半笑いで「ブログ読んでますよ」とか言われることはありましたけど、まともに褒められたのは初めてのことでした。それで私も気が緩んでしまったのでしょう。

さらに営業トークは続きます。
 インデックスは十分にあるので、当社のシステムを入れたうえでキーワードを意識して更新していけば、「東京都 建設業許可」などでも検索上位を目指せますよ……と。
 正直、そういうのはあまり狙っていなかったのですが、これまでまったく集客に役立っていなかったブログを生かせるのだったら、それもアリなんじゃないかなと思い始めてしまいました。
 でも、バスの広告も出すことが決まっていましたし、広告宣伝費はもう底をついています。

最初に提示されたのは、月に3万円台の料金だったでしょうか。
 まあ、そんなもんですよね、無理です。と、悩むふりをしつつ答えたところ、営業さんは「ちょっといいですか」と言って上司(らしき人)に電話をかけ始めました。

茶番劇

どこでも同じようなことやっているんだろうな……と思いつつ眺めていたら、「とにかくインデックスも多くて伸びしろある会社さんなんですよ。うちのシステム入れたら実績出せると思いますんで」みたいな会話をしています。

そして、電話を切った後に提示されたのは、月々18,300円(税込み)という料金でした。

さっきの金額はなんだったんかーい! と思いつつ、月に2万円弱ならなんとかなるかな、ちょうど日本公庫の返済ももうすぐ終わるし、なにしろオレのブログはインデックス多いし……と、今思うとこの時点でかなり危険な思考に陥っています。

最終的には、システムの導入とサイトリニューアルの費用に保守料金が加わり、月に23,300円の5年契約ということになりました。年間30万円弱ですから、ウェブ経由で年に2件の新規案件が獲得できれば勝負になりそうです。

そんな感じのやり取りを経て、結局、その日の21時ごろまでかけて契約書にハンコを押すところまで。
 さっき会ったばかりの人から100万円超の契約書を出されて、それに会社の実印を押しちゃっている自分が心配になりましたが、まあ、失敗しても月に2万円ちょっとだし、なにしろオレのインデックスは(以下略

2.サイト公開後に募る不信感

その後、日を改めて別の担当者と何度か打ち合わせを重ね、11月の下旬に公開初日を迎えました。契約がお盆前で、当初は「公開は来月になっちゃうかも」みたいな話だった気もします。
 予定よりもだいぶ遅れましたが、なにしろインデックスというか投稿数が多かったので、これは仕方ないかなと。

しかし、思っていたより営業色の強いサイトになっていたので、そこはちょっと不満でした。公開後に自分で直そうと考えていたのですが、いざ設定を変えようとしたら自由度が極めて低いんです。これは予想外でしたね。事務所通信など、「投稿」でないものはすべて消えてしまいましたし。
 文章もSEOを重視した不自然なものに感じられたので、もっと自分好みのものに変えることを考えました。でも、これまで好きなように投稿して結果を出せていなかったので、しばらくはプロの仕事を信じることに。

ただ、ブログの投稿作業自体も、設定が変わって使いにくく感じていたので、これまでより更新頻度を上げようという気にはなれませんでした。また、Google Analyticsを見るとアクセス数は減っていく一方ですので、なおさら意欲がそがれます。

まあ、これまではアクセス数があっても仕事にはつながっていなかったわけで、「数は減ったとしても、仕事を注文する気がある人の割合が増えれば問題ないか」と考え、もう少し様子を見てみることにしました。

【参考】移転前と移転後のアクセス数(30日)
移転前(2018.08.01〜2018.08.31)1,716件
 


移転後(2018.12.24〜2019.01.22) 257件
 



もともと多くはないですけど、ここまで減るとがっかりしますよね。

そんな感じでブログについて思い出すたびにモヤモヤする日を送っていたのですが、WordPressの管理画面から「エクスポート」にアクセスできないことに気づき、「この先、ここで更新を続けていると、解約するとき手元に投稿内容が残らないかも」という新たな心配が。
 ちょうど会社サイトのサーバー移転などを進めている時期でしたので、その勢いで新しいドメインを取得して、これまでの投稿はすべてそちら(このサイト)に移動してしまいました。それが1月下旬のことです。

ここまでしたら業者から何か言われるんじゃないかと思いましたが、とくに何の連絡もありませんでしたね。それはそれで寂しいものです。

ちなみに、この時点ではまだ閉鎖まで考えていませんでした。
 契約するときに「アクセス数や検索順位のアップを保証するものではない」ということは理解していましたし、そもそもシステムを活用していない自分が悪いことは承知していましたし。
 建設業に関連する時事ネタなどを中心に、感情を込めず淡々と更新を続けていけば、そのうち順位も上がってくるのではないかという見込みもありました。そういった投稿でしたら、最終的に手元に残らなくても諦めがつきそうです。

では、なんで思い切って閉鎖したかというと、この業者に対する不信感が限度を超えてしまったからなんですね。

きっかけはサポートからの電話でした。掛かってきたタイミングが悪かったので「後にしてください」と伝えても、短時間とはいえ向こうの伝えたいことをしゃべり終わるまで切ってくれません。
 それが2回続いたので「どんな会社なんだ?」と思って(今さらながら)ネットで調べようとしたところ、検索欄に会社名を入れると続けて「訴訟」が候補に出てきます。

ネットの情報によると、サービスを導入しても効果が出なかった人たちから集団訴訟を起こされているとのことでした。
 どうやら、「開業した直後にしつこい営業を受けて契約してしまったが集客につながらない」という人が多いようです。

正直、それで事業者が「だまされた」というのはちょっとダサいかなと思いましたが、訴えられてしまう会社にも問題ありそうです。

そんなこんなで、私もこの会社がだいぶイヤになってきたので、とりあえず解約したらどうなるのか問い合わせてみることにしました。

3.解約しようとしたら

ここでやっと契約書の該当部分を読んでみることにしたのですが、サービスの利用料は1,098,000円を60回の分割にしているので、「公開後に解約したら違約金100%」というのは覆せそうもありません。そもそも「月々の利用料」だと思っている時点で間違いでした。
 まあ、結果的に気に入らなかったとはいえ、サイトリニューアルのときはショートコード機能の追加なども含めてがんばってもらいましたので、ここは一応、納得ですね。

そのへんを確認してから電話で問い合わせてみたところ、その日のうちに担当者から折り返しの連絡をいただけることになりました。

でもって、約束の時間に電話が。
 サービスに不満を持っていることを伝えたうえで、念のため解約したらどうなるのかを聞いてみたところ、「信販会社との契約ですので、1,098,000円の全額を払い込めば解約できますよ」というあっさりした回答でした。

こ、こいつ、ケンカ慣れしてやがる……
 とか思いつつ、回答は想定の範囲内でしたので、続いて保守料金の月額5,000円についてはどうなのかを聞いてみることに。
 こちらは毎月の保守への対価ですから、解約したらそれ以降の料金は払わなくてもよいのではないかという淡い期待を抱いておりました。

これに対する回答は、「長期割引を適用しているので、中途解約の場合は正規料金1万円の60か月分(から既払い分を控除した金額)を一括で払ってもらいます」というもの。
 またしても「契約書に記載されているとおり」とのことでした。いやー、さすがにそこまでの契約だとは思っていなかったですね……って、我ながら行政書士としても事業者としてもレベル低すぎでホントに恥ずかしいです。

そうなると、5年間は我慢してこのままにしておくしかなさそうです。ただ、放っておくと自動更新になるそうなので、そこは確実に案内していただくようお願いしておきました。ぜんぜん信用できないけど。

ここまで来たらお金のことは諦めるしかないとして、せめてドメインの管理を私に戻してくれないかと伝えたところ、やはりそちらも契約なので管理権限は戻せないとのこと。
 もう踏んだり蹴ったりです。

まさかそこまでのものとは思っていませんでした。ホントに甘かったですね。
 さすがに冷静さが欠けてきたので、「集団訴訟とかやってるみたいなんで、そっちも考えてみますわ」とか言ってしまいました(「ダサい」とか言いつつ)。

したら向こうは、「あー、それなんですけど、当社が訴訟を提起されているという事実はありませんよ。ネット特有の情報ですかね」みたいな感じで、自信満々の回答です。

完敗

これ以上がんばっても状況が良くなる気配はなかったので、お金もドメインも諦めることに。公開中のサイトはなるべく閲覧されないよう、できるだけ情報を削除することにしました。

4.今回の経験で失ったものと得たもの

やはりお金は痛いですね。総額で140万円弱ですが、60か月の分割払いなのが救いです。
 こうなったら本業で稼ぐしかないでしょう。毎月2万円ちょいの経費を「税金対策ですよー」と言えるようになりたいものです。
 しかし、よく考えると、広告効果はまったくないのに「広告宣伝費」に計上しちゃってよいものなのか……。いろいろ勉強になったので、「研修費」にしてみようかと考えたり。

それはともかく、自分のお客さんに申し訳ない気持ちはありますね。せっかくいただいた報酬を、こんなことにつかってしまいましたので。
 従業員がいたら、その人たちに対しても責任を感じていたのではないかと。あと、株主がいたら善管注意義務違反で訴えられそうな話です。まあ、うちは合同会社なんで、会社法第596条が……とか、そういうことはどうでもよくて。

 本当は「割り切って建設業ネタを投稿」というやり方で、少しでもサービスを有効に活用していくべきなのかもしれません。でも、ここまで来てこの会社と関わる気にはなれないんですよね。
 このへんも商売人として甘いところでしょうか。まあ、違う方向で営業がんばればいいかなと。

得たものは……教訓ですかね(ありきたり)。
 契約書にハンコつくときは、やっぱり注意しないといけませんね。このへん、開業当初のほうが慎重だった気がします。7年ちょっと、大きな事故もなくやってきたので(報酬を踏み倒されたこととかあるけど)、「意外となんとかなるよなー」と油断していました。

心の隙をつく営業のやり方とか契約書の細かい部分に恐ろしい条項入れて相手を縛るやり方とか、そういうのも参考になりましたね。これからも、絶対にそういうことはしないようにします。
 やっぱり「お客さんに得してもらって、それに対して報酬をもらう」という考え方でいきたいなと。

おわりに

こんな感じです。ホントにいろいろ恥ずかしいですね。何が恥ずかしいか列挙してみると……

・契約書をろくに読まずハンコついた
・サービスの良い面もあったのに結果を出せなかった
・投資を回収する手段がありそうなのに諦めた
・契約書に書いてあることを後から覆そうとした
・いろいろ諦めたと言いつつブログで細かいこと書いてる

こんなところでしょうか。

まあ、この投稿一本書けたのは収穫ですかね。無駄に長くなってしまいましたが、読んでくれた人に何か伝わればよいなと思っております(「こいつダセー」とか「ザマーミロ」でもいいです)。

同情するなら……私の本買ってください。
 

3万冊くらい売れたら元取れるかなー(絶望的)