前回は白い板を切り抜くところまででした。
外れてしまった内側の部分は、文字ごとに分けて保管しておきました。
なかなか名案です。
下に原案の紙を敷き、アクリル板の上に切片を貼り付けていきます。
適当に並べているわけではありません。
「うまくはまればおなぐさみ」という感じで白い板を組み合わせてみると……
まずまずではないでしょうか。なかなか気持ちがいいですね。
この型枠に柔らかいものを押し込んで色をつけていきます。「ねるねるねるね」というお菓子を考えてはみたものの、アリがたかってきても困るので粘土を利用することにしました。
表面に絵の具を塗るのではなく、粘土に塗り込む方式です。
この6色を型枠に押し込んでいきます。
すり切りにしておくと乾燥したときにへこむような気がしたもので、少し厚めに盛っておきました。しかし、補修用のパテとは異なり、縮むようなことはありませんでした。
表面はまだ文字が読めませんが、裏から見るとこんな感じになっています。
色がやや薄いです。そして板を貼り付けたボンドが黒くなってしまいました。
このままの状態で何日から寝かせてから、メッシュ状のヤスリで磨いていきます。
粘土ですから、たいして力を入れなくても削れていきます。
しかし、適当に削っていたら、表面の傷に粉じんが入り込んでしまいました。
このままでは表に出せません。
白い板も含めてもう少し磨いてみることに。
なんとなくぼんやりしています。
絵の具を上塗りしてみることにしました。
最初はていねいに塗っていたのですが、作業をしていたら白い板が浮いてきてしまいました。
私はこういう局面に弱いのです。
志賀直哉さんの『剃刀』という作品を思い出しました……。
そんなわけで、来週に続きます。
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